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2004/05/13

オイラが3RD MATINEE 『MEANWHILE』が買えたワケ

「ケヴィン」という名を聞いてパッと思い浮かべるミュージシャンは3人いる。カンタベリー最高の飲んだくれ吟遊詩人・ケヴィン・エアーズ、世にも美しい轟音を奏でるMy Bloody Valentainのギタリスト、ケヴィン・シールズ、そしてブレイクする資質を持ちながら若くして事故死という運命をたどった不遇のマルチ・プレイヤー、ケヴィン・ギルバートである。

彼については「不思議な国のKevin」というホームページに詳しい。管理人自らの愛情たっぷりな意見・感想・紀行(わざわざ米国までケヴィンの軌跡をたどりに行っている!)が並べられ、さらに客観的な記録や記事情報もしっかり押さえてあって見応えたっぷりだ。ケヴィンがプログレと接点のある人物でもあるゆえ、オイラも何度となく読ませていただいている。そんなわけで、彩音ではそこには書かれていないことを書く。ちなみに、オチでTears For Fearsにつながる。

3RD MATINEEのアルバム『MEANWHILE』は、そのHP「不思議な国のKevin」に登場する。読んでなきゃ買えなかった。しかし、本作にケヴィン・ギルバートはいない。簡単に云えば“替わりにリチャード・ペイジが加わったTOY MATINEE”だ。3RD MATINEE。サード・マチネーと読む。実は演劇用語だったりするところに奇妙な縁を感じる。「3回目の昼公演」の意味だ。TOY MATINEEは「人形劇の昼公演」のことで、それを受けて変えたバンド名ということだが、なぜ2ndでなく3rdなのかはわからない。一聴してSTEELY DANの影響を感じさせるシティ・ポップス。重すぎず軽すぎない抑制された楽曲群は、もっとメジャーなフィールドでも十分通用したんじゃないかと思わせる。パトリック・レナードはプロデューサーという印象しか持っていなかったんだけど、ソング・ライターとしてもなかなかじゃないですか。ラヴ・ソングが多いね。「Family Tree」はゆったりとして広がりのある楽曲で好きだな。軽いコーラスのみのほぼインスト曲「Silver Cage」はパット・メセニーの諸作にも通じる空気が流れる。参加者でプログレ系の人脈は、PINK FLOYD周辺のツアー・メンバーとして知られるガイ・プラット(味のあるベース!)、ドラムにスティングやアラン・ホールズワースなどとの活動で知られるヴィニー・カリウタがいる。リチャード・ペイジの在籍していたMr.MISTERのドラマーが現KING CRIMSONのパット・マステロットだというのはちと蛇足かな。「Ordinary Day」にはマーク・ボニーラ、「She Dreams」には元TOTOのスティーヴ・ポーカロも参加しているぞ。ということで、思いのほか堪能してしまった3RD MATINEEなのでした。

そして実はAmazonのマーケットプレイスで先日購入したので、TOY MATINEEのアルバムが明日には届くはずだ。今なら敢えて比べずに3RD MATINEEの感想が書けるかなという企画だったわけだが、キーボード&ギターの3RD MATINEE よりもキーボード×2(ケヴィンはいろいろ楽器を弾けるが、メインはキーボード)のTOY MATINEEの方がどんな内容か楽しみだったりする。

最後に面白い話。何とケヴィンの音楽活動の後半でパートナー的な立場にいたのがニック・ディヴァージリオなのである。また、あんたか!?(笑) ケヴィンも全面協力しているNDV(ニックのこと)の1stソロ・アルバム『KARMA』には、TFFのローランド・オーザバルも参加すると公式に発表されていた。クレジットに名前がないようだが。さらに未聴だが。いずれにせよ、自分の好きな音楽を追いかけていったら、全然違う場所にいそうな人物が交錯していたってわけ。楽しいじゃないか。

そんなわけで次回はTOY MATINEE雑感+ケヴィン参加作をすでに聴いているものに限ってレポートしようかな。

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