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2005/08/07

IWGPとU2とクレイグ・アームストロングさん

時事ネタがない限り予告したネタを上から順にこなしていこうかと。

オイラは石田衣良さんのファンである。そのくせ、『池袋ウエストゲートパーク』を今頃読んでいたりする。『少年計数機』を読んだときにも現代音楽についての話を絡めて記事にしたが、今回は風景が目に浮かんですごくイイなァと感じたシーンを紹介したいなと。

『IWGP』というシリーズは、主人公・マコトが喧騒と清閑さをあわせ持った池袋(そういう意味では他のほとんどの街と重ね合わせられる地場でもあるんだな)を舞台に、さまざまな厄介事に巻き込まれていくという連作で、この第1巻目においては短編集のテイをとっている。その中に「オアシスの恋人」という作品がある。風俗店で働く女友達の彼氏が起こしたヤクザ絡みのイザコザを処理する筋立て。見どころはマコトの打開策を実現すべく盗聴・盗撮で手助けする少年たち(後にあきれたボーイズとなしくずしに命名)の活躍っぷりである。そして、すごい素敵だったのが、ラジオというあだ名の少年が電波好きになった経緯を語るシーン。要約すると、簡単な手づくりのFM送信機を完成させた少年が、U2の「Stay」をエンドレスでかけっぱなしの状態にしておいて、自転車にラジオかついで近所をグルグル旋回するという内容である。ザラザラな音の「Stay」をバックにチャリで一生懸命走り回る姿ってのはさ、電波好きってか、すべての音楽ファンそのものを象徴しているようだとさえ思うよ。サラッと本編と直接関係のないこういうストーリーを突っ込んでくる作者をオイラは全面的に支持したいんだ。たとえ描いてる世界からしたらちょっと音楽の趣味が古いという指摘ができるっちゃできるとしても。

さて、「Stay」は『Zooropa』に収録されている。U2の作品中でもおそろしく地味な部類で、フェイヴァリットに挙げる人はあまり見ない。あのド派手なスタジアム・ツアーの頃に、これを出したってのは反動もあったのかなと思うが、オイラは熱く語れるほどのU2ファンではないので間違ってたらすんません。だいたいが本を読んでいて頭に浮かんだ音楽はU2ではなくクレイグ・アームストロングのアルバムに収録されているヴァージョンの「Stay」だったってとこからして邪道といえば邪道なのだ。

10人ぐらいはいるはずの彩音オタクの方なら、オイラがクレイグ・アームストロングさんについてさんざん引っ張った揚げ句、CDをちゃんと聴いていないというわけのわからん記事を書いたのを覚えておいでのはずだ。はずだ。そこで聴けたらいいな~とか何とか書いた『As If To Nothing』をとっくの昔に入手していてね。その中にBonoのボーカル以外、全とっかえした「Stay」が収録されているのだ。U2の原曲に慣れている人にはある種の抵抗感があるかもしれない。しかし、ギター・サウンドが排除されて、過剰なまでにメランコリックなストリングスでデコレートされた、おそらくはクレイグさんの考えるもっとも理想的な姿となった「Stay」をオイラは愛せる。そして、駆け巡る少年の自転車のバックにこのヴァージョンが流れていたら、まるで映画みたいだなぁと心ときめかせてしまうわけなのだ。

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