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2006/07/22

Matt Chamberlain meets New Bohemians

観念してMatt Chamberlainについて書くことにした。ボヤボヤしているとEdie Brickell & New Bohemiansの新譜『Stranger Things』が出てしまうじゃないか。

Matt Chamberlainである。日本ではマット・チェンバーレインとかマット・チェンバレンといった表記に落ち着いているが、発音的にはマット・チェンバリンというのがもっとも近い気がする。ライブでのメンバー紹介とか聞いてみると。

さて、話は1990年にさかのぼる。1stアルバム『Shooting Rubberbands At The Stars』の世界的大ヒットに沸き立つ世間を尻目に、New Bohemiansの面々は悩んでいた。ゲフィン・レコードがどうしてもBrandon Alyのドラミングを気に入ってくれないのだ。1stアルバムでもChris Whittorというスタジオ・ミュージシャンのプレイに差し替えを余儀なくされ、ふて腐れたブランドンは脱退を決め込んでしまっている。思えばデビューが決まった時に、女性ミュージシャンブームに便乗させるべくバンド名を「New Bohemians」から「Edie Brickell & New Bohemians」に変えることを譲歩してからというもの、ゲフィンに対する不満は数え出したらキリがない。だが、結果的に1stアルバムは高く評価されたわけだし、メジャーなレコード会社とのやり取りの中には圧力に屈せざるを得ないところが多々あるものだ。ここは長いものには巻かれておこう。John Kalodnerの長いアゴ髭に巻かれる気はないけれど。しかし、もう来たるべき2ndアルバムの曲も準備できているし、Wes Martinという作曲もできる確かなセカンド・ギタリストも加入したのに、ドラマーがいなくてはレコーディングに入れない。パーカッションのJohn Bushも自分ひとりじゃ無理無理とあたふたしている。ベースのBrad Houserは「俺は別にウマが合う奴なら誰でもいいんだ」と涼しい顔で他人任せ。結局、バンドをまとめるのはボーカルのEdieとギタリストのKenny Withrowなのだった。ドラマー探しに奔走する2人に、ある時、誰かがこう囁いた。「大学出たての若い奴なんだが、なかなか骨のあるドラマーがいるんだ。もちろんまだ無名だが、腕は間違いない。使ってみちゃどうかい? 名前はMatt Chamberlainってんだ」。これが後に狂乱のジャム・バンド、Critters Buggin'をBrad Houserと共に結成することとなり、今では世界で最も信頼のおけるセッション・ドラマーという呼び声も高いMatt Chamberlainのデビュー秘話なのである。
もちろん大いに脚色してあるが。

Ghost Of A Dog

そして発売された2ndアルバム『Ghost Of A Dog』は、1stほどの爆発的な売れ行きにはならなかったが、ノリの良い寡曲ぞろいのけだし名盤である。「Forgiven」という隠れた名曲も収録されているしな。コケティッシュで伸びやかなエディの歌声も素晴らしいし、演奏も1st以上にバンドとしての一体感が感じられる。Matt Chamberlainは1曲目「Mama Help Me」の冒頭からドラム・ソロを任せられて、軽やかなスティックさばきを聴かせてくれている。
そんなわけで、次回につづく

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