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2007/06/05

Tears For FearsはNeonから分裂したのよ

Tears For Fearsの2人がプロとしてデビューしたのは1980年。Graduateというビート・バンドで、数枚のシングルとアルバム『Acting My Age』を残している。このRolandとCurtが携わった処女アルバムは、後のTFFを予感させる楽曲の数々が楽しめるオススメ盤。ちなみにほぼ全曲がRolandの作品だ。シングル音源までほぼ網羅したCDが比較的簡単に手に入るのでまだ聴いていないTFFファンはすぐにでも聴いて欲しいもんだ。全体的にXTCにも似た跳ね具合がよいのだが、ラストの「No Second Troy」1曲で3食いける。泣きの隠れ名曲だぜ。

で、今回はその後にTFFを結成することになる直前の話である。現時点でWikipediaでも無視されているのだけど、Neonというバンドがあってね。メンバーは以下の通り。

Pete Byrne (vo)
Rob Fisher (keys)
Roland Orzabal (gr and back vo)
Curt Smith (b)
Manny Elias (drs)
Neil Taylor (gr)

その後、キレイにNaked EyesとTFFに真っ二つに分かれるメンツが揃っているわけだ。そりゃ期待するなと云われても気になるよね? このNeonはアルバムを残していないのだが、2枚ほどシングルを発表している。それがNaked Eyesのレア音源集『Everything and more』に全部収録されている。ほとんどまともに紹介されていないのでどっかのタイミングで採り上げようと思っていたんだけど、ちょっとしたきっかけで今回やることにした。

Everything and more

実のところNaked Eyesはオリジナル・アルバムのCD化もまだで、音源がCDで出てくること自体が大歓迎なわけだが、『Everything and more』は特にいくつか目玉があった。まずは「Pit Stop」などの初CD化音源の収録。そして「Promises, Promises」の未発表ヴァージョン(長短2種収録)。これはJellybeenのミックスで、何とMadonnaがコーラス参加している。ブレイク前の彼女のボーカル(ってかほぼ語りなんだが)を聴ける貴重なトラックとなっている。さらにディープなファンに響いたのがNeonの全作品初CD化であった。12~15曲目の4曲がそれで、1stシングル、2ndシングル、1stシングルB-side、2ndシングルB-sideという順で並んでいる。作曲はすべてByrne/Fisher名義だ。そんなわけで歌っているのはByrneだし、キーボードの色合いが濃くて、一聴してTFFっぽくないような気がするのだが、曲調はGraduateの延長線上にあり、明らかにRolandからの影響あってこその作風だ。しかしながら、ぶっちゃけ名曲と呼べる強度のある楽曲とは云い難い4曲に、そりゃ解散もやむなしというのはある。だが、ここからあのTFF1st『The Hurting』に1年程度で進化してしまうってのはつまりRolandとCurtの持っていたミュージシャンとしての資質もさることながら、プロデュースの妙とIan Stanleyの貢献度の高さこそ再評価されるべきなのかもしれんというところに気づけたので良しとしよう。

あっという間にこのCDも廃盤だとよ。オリジナル全作品も含めて早いことリマスタリングでもかまして再発してほしいものだと思う。

で、何で今更にもこんな話をまとめておこうと思ったのかといえば、実はNaked EyesのDVD『On Stage at World Cafe Live』が発売されているということを偶然知ったからだった。そんなきっかけ。Rob Fisher亡き今も、ByrneはNaked Eyes名義で活動を再開していたようで、コンスタントにライブ活動を行っている上に、今年7月には『Fumbling With The Covers』というカバー曲集も発売する予定なんだそうだ。公式MySpaceにて先行で2曲が聴けるようになっている。やはりあのキーボードがないのはちょっと痛いが、英国ポップスの魅力をじんわり楽しませてくれそうな予感はあるので、見落とすことなく注目しておきましょうよ。

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コメント

はて、Naked Eyesはうちにベストがあったぞ……と探索していたらMaroon5の新譜に捕まってしまって、今はそれをオカズにこれを書いています。
NeonにManny EliasとNeil Taylorが参加していたなんてビックリ!
うちのサイトに転載してもよろしいでしょうか?
こうなってみるとTFF Family Treeを一度作ってみるのも面白そうですね♪
ところでイッコ相談があるのだけど、今のメアド教えてorメールちょうだい。

投稿: じゅり | 2007/06/05 11:43

どうももともとPete Byrne、Rob Fisher、Manny Elias、Neil Taylorというメンツだったところにカート君が合流して、ニール君が抜けるっていうんでローランドが加入、みたいな流れらしいです。
完全にPete Byrne主導のバンドだったようで、ローランドからの影響ってのは本当のところはあんまりないのかもしれません。誇張しすぎたかも。ここら辺の話はネット上でも資料があんまり無くって、Byrneへのインタビュー内容を総合するしかないのですよ。解散理由も明確にはされていないし、どうも不安感がつきまとうんですが、そんなんでよければ転載どうぞです。
Family Treeはそういや誰もまとめていない気がするので作るなら協力しますよ。

投稿: SHIRO | 2007/06/06 02:10

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