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2009/07/23

「Berryz工房 VS Berryz工房」のDVDは何度となく観ているわけだ

あたるも八卦!?」観た後に書きかけてあったエントリを復活させてみた。まったくもって時事性は皆無もいいところだけど。

結局のところゲキハロの最大の成功例は今のところ「Berryz工房 VS Berryz工房」なんじゃないかと思う。「寝るキュー」もアイドルもの商業演劇としては賛辞を送れるのだが、演技力のなさを設定でカバーした側面は否めない。プラス・アルファの魅力というか根本的に演劇としての魅力をも兼ね備えているのが「VS」ということになるんじゃないだろうか。「お前はどっち派か?」と聞かれれば迷わず「℃-ute!」と答えるオイラでもこれはゆずれない。その理由をつらつらと記していく。

Berryz工房 VS Berryz工房

まずはタイトルが絶妙。どんな内容になるかまったく想像がつかない。そして観てみるとなるほど納得というね。そして、ロボットというまったくリアリティのない設定をぶち込みながら、すんなり理解させるストーリー展開が巧妙すぎる。元帥による観客いじりやテレビネタ(当時放送していた「よろせん!」など)、いわゆる楽屋落ちといった、ともすると寒くなる要素も、元ネタがわからなかったり、もっと云えばメタ・シアターという概念そのものを知らずともスーッと観させる作劇も地味にスゴイ。何気なく観させられた前半の展開が、実は後半になって謎解きのようにつながってくるとか、物語の構成も唸らされる。半端ない構築力だ。あと、見落とされがちになりそうなところだと、この芝居って説明セリフがほとんど存在しないんだ。セリフとセリフの間から物語の進行具合や感情の触れ幅を表現しようとする姿勢がバックボーンとしてデーンと横たわっている。目を見張ったよ。全体を締める役割をひとりで担う役者としての元帥の洒脱さも光る。いやーファンになったわーみたいな。そして何といっても、ベリメン演技うまー。ド真ん中に嗣永さんを持ってきて、横に菅谷、熊井を置くフォーメーションは、演技上手いヤツで物語を運ばせようというありきたりな選択ではあったのかもしれないけれど、結局のところ大正解。では、それ以外は目も当てられない状況だったのかというとまったくそんなことはなく適材適所という位置に収まっているんだから。Berryz工房がBerryz工房を演じているわけで、そのまんまの自分でもアリはアリなのに、よりそれっぽく凝縮したような演技をちゃんと観られた。Berryz工房を理解していなければつくれない話を、厳しい目線のヲタも膝を打つ形でまとめていて、パブリックイメージに乗っかって楽をした感のある「あたるも八卦!?」とはまったく逆にさらなる高みを目指して軽ーく成功しちゃっているのだ。ぶっちゃけベリメンの演技は「リバース!」の時には大して上手いとは感じなかったのになぁ。演出の力量もあるのだろうね。加えて脇を固める役者も嫌味なく好印象で、とりわけマネージャー役の岡田唯は素晴らしかった。「あああ~。うんうん。うんうん。ああああ~」で舞台セット完成に対する喜びを表現するところなど、良い意味で狂おしいほどバカな名演技だ。おっぱいだけじゃないんだ!みたいな。そして仙石ちゃん。徐々に自我を手にして暴走するロボットという難しい役どころを初々しさを伴いつつ演じきっているじゃないか。ベリメンともキレイに調和している。何でこれをきっかけにBerryz工房に加入させないのかという声が挙がったりしたのも理解できるってもんだ。

歌も盛り沢山の上、脇役のみのアクションもちょいちょい入り、何気にメッセージ性を多分に含んでいたりする本筋ももちろんうまく運んで、実に整合性の取れた物語を1時間40分でまとめあげた元帥こと楠本さんの手腕はマジで戦慄を覚えるほどだ。DVD初見時には、生で観られなかったことにマジで歯ぎしりしたさ。

例えば同じ台本で「℃-ute VS ℃-ute」を上演したらどうなるだろう? ま、たぶんそれはそれで元帥がうまいことまとめてくれそうなので観てみたいわな。栞ちゃん抜けちゃって、その辺をいじれないのがキツイかな。うん。やっぱ無理か。残念だ。栞ちゃんがいなくなって「寝るキュー」の続編の可能性がもうほとんどあり得なくなってしまったのも淋しいね。ファン・イベントの続編で終わりとはなぁ。ま、振り返れば、それがギリギリやれたってだけでも奇跡だったのかもしれないと思わなくもないけど。

まとめると、「Berryz工房 VS Berryz工房」には今からでもDVDで観る価値があると。誰よりもこれからアイドルの公演を仕切ろうっていう演劇関係者の皆さんに声を大にして云いたい。これを基準にしてほしい。これを超えるものをまずは目指してほしいとね。

ちなみに桃子のお母さんが女子プロレスラーの選手に設定されていたのは、「ファイティングポーズはダテじゃない!」にどこかのシーンでつなぐ予定があったんじゃないかというのがオイラの想像するところなんだぜ。

次回のゲキハロは9月。Berryz工房が座長の「サンク ユー ベリー ベリー」で、「寝るキュー」の塩田さん演出だそうな。いやーこれまた訳のわからん良いタイトルだなぁ。で、大学の後輩でもある中村純壱郎君が共演するということでまた歯ぎしりさせられているわけだ。ギリギリギリ。

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