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2011/05/18

Around TFF 16 『Was It The Future』 Seiko & 『Shall We Dance?』 Baila

Amy Keysは再結成後のTFFのライブでゲスト参加した黒人女性ボーカリストなわけだが、Curt Smithのソロ『Halfway, Pleased』のライナーでTFFメンバーのようにクレジットされていた割に、その後、参加できなくなってしまったようで、後釜のMichael Wainwright君の方が大きく注目を集めてしまった感がある。が、実に味のあるボーカルを聴かせてくれる歌姫であり、もっと注目されていい存在だと思うので、一度紹介済みながらフォローしきれなかった作品を紹介したいのである。

関連エントリ:Tears For FearsのUSツアーに参加したAmy Keysとは?

1983年のミス・アメリカ候補のひとりだったこともあるAmy Keysは、ブロードウェイ・ミュージカル「Dreamgirls」のオーディションで知り合ったJulia McGirtのグループに誘われてデビュー。Epicに見出されて、1989年発表の『Lover's Intuition』(Amazon扱いあった)でソロ・デビューを果たした。その後は、バック・ボーカル担当としてLeonard CohenK.D. LangRicky Lawsonといったミュージシャンのツアー・メンバーをやったり、Phil Collinsの『Dance Into The Light』(ちなみに最新作『Going Back』にも参加)をはじめ数多くのミュージシャンの作品に参加するなど、セッション仕事がメインになっていく。

Was It The FutureWas It The Future』 Seiko
そんなセッションの中でも、日本人ならはずせないのが、松田聖子の米盤にバッキング・ボーカルで全面参加しているところだろう。1996年に発表された、全米デビューから2作目という位置づけの作品。前作ほど酷評されていないようだが、やはり英語では流石に「らしさ」が出せなかったか、「日本ポップス界の実力派アイドル・松田聖子」のアルバムとしては失敗作かもしれない。しかし、「新人R&B女性シンガー・Seiko」の作品としてはけっこう楽しめる。Amyもその実力を遺憾なく発揮しており、「Your Precious Love」「A Little More Time」ではほとんどデュエット状態でエモーショナルなボーカルを聞かせてくれる。粘っこさがありながらも伸びやかで爽やかささえあわせ持つ歌声は、主役以上にR&B向きで素晴らしい歌声と云わざるをえない。

Shall We DanceShall We Dance?』 Baila
ソロ・デビューから約10年後に発表された、Bailaというプロジェクト・バンドの作品。Terry Wollmanというマルチ・ミュージシャン主導の企画なのだが、Amyはメイン・ボーカルとして全曲で歌いまくっている。雑駁に云うと全体の音はAOR寄りのフュージョン。リズム隊が跳ねまくってなかなかダンサブルな仕上がり。「Fascination」ではアシッド・ハウスのような風合いも見せる。ちょっとShamenみたい。一方で「No Pain, No Gain」ではハードロック風のアプローチを見せたりとバラエティ感もあるが、Samuel Turcotte(マルチ・アーティストでボディビルダーという変わった人らしい。インタビュー記事参照)というコンセプターが噛んでいるということもあってか、散漫さや寄せ集めた感じは一切ない。最後はあの「Stayin' Alive」ということで、レトロに盛り上がっておしまい。いろいろ楽しい1枚だ。

Amyの最近の仕事で大きなトピックとなるのは、Dave Stewart (Eurythmics)のツアー参加ということになるだろう。Annie Lennoxの代わりとしてEurythmicsナンバーもバッチリ歌いこなしていたようだ。活動のサイクルが合えば、またTFFで歌うこともあるかもしれないし、それを期待したくもある。

次回、ATFFはダグさんの予定だす。

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