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2013/09/20

Tony Coeといえば『ピンク・パンサー』の謎

Tony Coeというテナー・サックスがメインのサックス奏者がいるんだ。英国・カンタベリー出身で、いわゆるカンタベリー音楽のミュージシャンではあるのだけど、いわゆるカンタベリー音楽のミュージシャンとの共演が少ないせいと、彼のオリジナル作品のCD化があまり進んでいないという理由から、わが国での認知度は低いのかもしれない。オイラもオリジナル作品は『Le Voix D'itxassou』と『Mainly Mancini』しか所有していないのだけど、ムーディというかセクシーというか、実に艶のある音を出す人なのでかなり好きなわけだ。

そんでもってTony Coeについて調べていくと、たいがい「あの『ピンク・パンサー』のテーマでおなじみの」という冠がつくのだよ。実際、『Mainly Mancini』の1曲目もそれなんだ。ま、タイトルからして「マンシーニ」と作曲者の名前入れているし。ちなみにこのヴァージョンのピアノはJack Bruce BandやJeff Beckとの共演で知られるTony Hymas。このふたりにTerry Bozzioが絡んだThe Lonely Bearsなら知っているという人はそこそこいるかもしれない。心配すんなお前もマイノリティーだ。

と、ところがですよ。さらに調べると、「あの『ピンク・パンサー』のテーマでおなじみの」という人がもうひとり見つかるのよ。

アルティメット・ピンク・パンサーThe Ultimate Pink Panther』 Henry Mancini
それがPlas Johnson。82歳でまだ存命だそうだがB.B. Kingのバックで吹いてたとかそういうサックス奏者だ。一体どっちが本当なのか。一気に片をつけちゃろうと入手したこのピンク・パンサー音楽を選り抜きしたアルバムは、どうやら初CD化だったらしい『暗闇でドッキリ』からの2曲なんかも含めて、まー素敵な素敵なマンシーニ節が満載な内容だったのだけど、多くのサントラと同様に演奏者についての情報がほとんどライナーに載っていないのよ。で、日本語解説には「かの有名なテーマ曲はマンシーニがプラス・ジョンソンを念頭に書き上げた」的なことまで書いてあって、もうなんつうかどこ行ったートニー・コーさーん状態なわけだ。で、さらに狂ったように調べまくった。ああ、調べまくったさ。その結果、だいたいわかった。要するに最初の一作目のサントラに収録されたのはPlas Johnsonで、3作目にあたる『ピンク・パンサー2』以降のサントラに収録されているのは全部Tony Coeが吹いたということのようなのだ。何でまだ曖昧な書き方なのかというと、結局ちゃんとした演奏者データが見つからなかったからだ。てか、各作品のライナーにもそういうデータがあったりなかったりらしい。だから、いろいろな人の話を総合した結論というわけでござる。そういうことならどっちも「あの『ピンク・パンサー』のテーマでおなじみの」で許してやってもいい。本作にTony Coeヴァージョンの「The Pink Panther Theme」が収録されていれば聴き比べも容易かったのだけど、16曲目のメドレーの冒頭でしか聴けないのでピンと来ない。そこでYouTubeですよ。「The Return of the Pink Panther Intro」で検索するとすぐだ。聴けば一発。すんごく艶っぽいっす。Plas Johnsonが吹くためいきのようなというかやるせなさ交じりなような演奏も印象的なのだけど、よりコメディ色を増した映画にはCoeさんがピッタリだったのだろうなーという、そんな思いで胸がいっぱいだ。どちらも良い。なんという素晴らしいハッピー・エンド。ダダーン。

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